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2021.7.21
COVID-19感染防御行動につながる意思決定支援アプリを共同開発
ジーワン株式会社(本社:東京都、代表取締役 森啓悟)は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)未来社会創造事業に参画し、研究開発課題『感染リスク共存社会を支えるCPSモデルによる意思決定支援基盤の構築(研究開発代表者:名古屋市立大学・間辺利江)』の一環として研究グループとともに「EIDリサーチ・リソースライブラリー」アプリを開発、実証実験を開始します。
当該研究開発では、COVID-19について医学・臨床・疫学の科学的解析による感染集積マップやリスクアラート、専門家の疫学情報などを配信するスマートフォン向けアプリ「EIDリサーチ・リソースライブラリー」を開発。2021年7月21日からプロトタイプの公開(実証実験)を開始し、COVID-19蔓延の状況における人々の感染リスク回避行動の意思決定支援を目的としています。
COVID-19の感染者情報を、対象とする地域の人口や隣接地域の感染者数等での空間疫学解析とシミュレーションにより、対象地域内の感染者集積を対象内全体の相対リスクとともに推定、マップ上で可視化します。ユーザー現在地や移動予定地が感染集積地域かどうかを、プッシュ通知によるリスクアラートと共にアプリ上で示し、感染リスク回避行動をリマインドする機能を備えています。
感染集積地域の解析には、都道府県が公表している感染者情報を使用し、1週間毎に情報を更新。全国や各都道府県の疫学情報を、専門家コメントを交えて、地図・時間の経過・感染者の年齢・性別という切り口で分かりやすく示し、人々の感染リスク回避行動を促します。これらの疫学情報はウェブ版でも閲覧できます。
公開当初の対象地域は東京、神奈川、千葉、埼玉、静岡、愛知、岐阜、滋賀の8都県に限定、情報提供地域を拡大していく予定です。公開するアプリのプロトタイプはAndroid版ですが、iPhone版アプリのリリースも予定しています。
研究グループでは、疫学的、医学・臨床的、人文・社会学的指標を用いて感染リスクをシミュレーション・評価した「COVID-19感染・重症化リスク算出アルゴリズム」や「感染予測モデル」、ヒト・モノの動きを考慮した「仮想都市モデル」等も開発。これらの研究成果との連動で、人々の感染リスク回避行動の意思決定を支援する科学的かつ分かりやすい情報発信モデルの構築を目指しています。
本研究について
本研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)未来社会創造事業 「超スマート社会の実現」領域・異分野共創型のAI・シミュレーション技術を駆使した健全な社会の構築、における研究開発課題『感染リスク共存社会を支えるCPSモデルによる意思決定支援基盤の構築(研究開発代表者:名古屋市立大学・間辺利江)』により行っています。
主な研究グループについて
- ジーワン株式会社(本社:東京都、代表取締役 森啓悟)
- 名古屋市立大学(所在地:愛知県名古屋市、学長:郡健二郎)医学研究科次世代医療開発学分野・間辺利江准教授(名古屋市立大学医学部附属西部医療センター・兼務)
- 昭和薬科大学・神林弾助教
- 名古屋市立大学医学研究科地域医療教育学分野・川出義浩特任准教授
- 有隣病院/早稲田大学・工藤宏一郎病院長
- 防衛医科大学校・藤倉雄二准教授(研究開発参加者)